☆ KiCad 4.0.7(Win) の隠しローカル・フットプリント・ライブラリを使う
  1. 概要
    KiCad4.0.7はクラウドのフットプリントライブラリ(https://github.com/KiCad/kicad-footprints)を参照利用しています。

    1. このおかげで常に最新のフットプリント・ライブラリを更新する手間なしで利用できます。
    2. しかし,インターネットに接続できない環境ではクラウドのライブラリを参照できず基板設計作業が全くできなくなります。
    3. また,ライブラリの構成が何の前触れもなく変更され、過去に用いたフットプリントが(突如!)行方不明になることがあります。

    実は,KiCad4.0.7をデフォルト設定でインストールするとローカル(自分のパソコンの中)にフットプリント・ライブラリがインストールされています。
    そこで、このローカルライブラリを使うように環境を設定してみます。次のようなメリットがありますがデメリットもあります。

    1. (メリット)インターネットに接続できない環境でもライブラリ参照でき基板設計ができる。
    2. (メリット)知らないうちにライブラリ構成を変えられてしまうことがない。
    3. (メリット)githubからライブラリファイル群をローカルにダウンロードする必要がない(すぐに使える)
    4. (デメリット)KiCad4.0.7構成当時のやや古いライブラリである。
    5. (デメリット)手動更新に手間がかかる。
  2. ローカル・フットプリント・ライブラリ利用設定のし方(Windows版KiCad限定)
    1. インストール状況確認
      図1のデフォルト設定でKiCad4.0.7がインストールされている環境であることが前提です。

      図1
    2. 現在のライブラリ参照設定確認
      1. KiCadのレイアウトエディタPcbnewを起動し
        メニューバーの「設定」→「フットプリントライブラリの管理」と進みます。
        KiCadをデフォルト設定でインストールし,ライブラリ参照のし方に手を加えていなければ次のような設定になっていると思います(図2)
      2. テーブルのパスが
        C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Roaming\kicad\fp-lib-table
      3. 環境変数「KISYSMOD」が
        C:\Program Files\KiCad\share\kicad\modules\

        図2
    3. ローカル参照の設定
      1. PcbnewとKiCadを終了します。
      2. フットプリントライブラリ参照定義ファイル(fp-lib-table.local)を下のURLを右クリックしてダウンロードします。
        http://make.kosakalab.com/archives/fp-lib-table.local
      3. ファイルエクスプローラでフォルダ
        C:\Users\[ユーザ名]\AppData\Roaming\kicad\
        を開きます。・

        図3
      4. そのフォルダにfp-lib-table.localをコピーします。
      5. 既存のファイルfp-lib-tableをfp-lib-table.githubと名前変更します。
      6. コピーしたfp-lib-table.localをfp-lib-tableと名前変更します。
    4. ローカル参照確認
      KiCad,Pcbnewを再起動します。
      Pcbnewのメニューバー「設定」→「フットプリントライブラリの管理」と進みます。

      1. [ライブラリのパス]の接頭句が「${KISYSMOD}」
      2. [プラグインの種類]が「KiCad」

      となっていれば、以後、ローカル・フットプリント・ライブラリを参照する動作となります。

      図4
    5. github参照にもどす
      1. PcbnewとKiCadを終了します。
      2. ファイルエクスプローラでC:\Users\[ユーザ名]\AppData\Roaming\kicad\フォルダを開きます
      3. fp-lib-tableをfp-lib-table.localと名前変更します。
      4. fp-lib-table.githubをfp-lib-tableと名前変更します。

☆ ライブラリは自分で管理したい

「基板設計CADが実用レベルで使える」ということは、KiCadにかぎらず
①CADの操作に習熟している
と同時に
②自分の使う部品ライブラリの何処に何が収容されているか熟知している
といっても過言ではないでしょう。
KiCadのフットプリントライブラリGithub参照は常に最新のライブラリが利用できるメリットがありますが,ライブラリの構成が変わり今まで使っていたフットプリントが行方不明になってしまい,上記②がリセットされKiCad熟達者であってもフットプリントを探し回ることになって著しく作業能率が下がることがあります。
これを防ぐには常用するライブラリはローカルに置いて自分で管理する必要があります。
また,使いたい部品のシンボルやフットプリントをWebで探し回るより自分で作った方がはるかに簡単に短時間で目的のモノが得られます。
CAD操作に習熟したら,次は部品ライブラリの制作・管理をマスターしましょう。