How to make

Back to the Future (70’s自作コンピュータの世界)

1971年,日本のビジコン社とインテルによる共同開発でi4004が生まれた。i4004は世界最初期のマイクロプロセッサのひとつである。i4004は4ビット並列計算が可能であった。i4004はi4040,8ビット版i8008と進化した。

1974年にi8080が登場した。i8080は8ビット並列計算ができコレを使うとコンピュータらしいコンピュータが自作できるようになった。日本では電子工作に心得のある者がi8080や同時期に発表されたMC6800を使ってコンピュータを自作していた。その頃,海の向こうの米国でもコンピュータを自作する者が多く現れコミュニテイを形成していた。アップル社を起こしたスティーブ・ジョブス,スティーブ・ウォズニャックが参加した「Homebrew Computer Club」が有名である。

私は,その頃は22才で海上保安庁灯台部門の海上保安官(かつては灯台守と言われた職で電子通信が専門)であった。兄がNECで集積回路設計やっており「これから先,マイクロコンピュータの時代が必ず来る。電子系技術者なら勉強すべし」とi8080とほぼ互換のμPD8080Aと周辺チップとマニュアルを送って来た。
それをきっかけにマニュアルを読みつつ回路設計し不足部品を通販で調達して自作コンピュータを組み立て始めた。3ヶ月程で基本部分ができ上がった。キーボードもディスプレイもなんにも無いコンピュータだった。プログラムを走らせてバスラインの信号をオシロスコープで監視して「プログラムが動いている」と興奮した。

ここに掲載している自作コンピュータは1975年頃完成し1980年半ばまで改良を続けたものである。何度もの引っ越しの際に廃棄しようかと思ったけれど自分のデジタル技術,コンピュータ技術のルーツであるこの”母なるマシン”を捨てることはできず現在まで保持している。40年近く電源を入れていないので電源投入に躊躇しているが,これから電源や基板を1枚づつ慎重にチェックして1975年に作った自作コンピュータをよみがえらせるチャレンジを開始したいと思う。

自作コンピュータ外観

内部回路を見る。機能ユニット毎の基板に別れている。

現在の自作パソコンと異なり,当時の自作コンピュータは構成部品をユニバーサル基板に配置し1本づつ配線をはんだ付けして基板製作した。それら数枚の基板を相互接続することでコンピュータが完成した。

CPU基板:uPD8080A クロック2Mhz

CPU基板 裏面

バッテリバックアップで不揮発にしたメモリ基板

メモリ基板裏面

パネル表示基板 7セグ16進数デコーダをダイオードマトリクスで作った

割込制御基板 割込時メモリを切り離してCALL命令を送出してCPUに実行させる

当時の自筆回路図や補修部品も保管している


Maker Faire Tokyo 2020 で展示します

https://makezine.jp/event/mft2020/

2020.10.3〜4 東京ビッグサイト


マイコン黎明期を回顧したら時を現代に戻そう。
温故知新。「温故」が済んだら「知新」だ。

Batck to the Future!

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