How to make

安価にESP-WROOM-02用開発ボードを作る

ESP-WROOM-02+500円くらいで開発ボードを製作します。

  1. 概要
    WiFiモジュールESP-12xを搭載したNodeMCU互換ボード(以下,NodeMCUという)が中華通販サイトで300円前後で流通しています。残念ながらESP-12xは「技適」を得ておらず日本国内で利用することができません。
    ESP-12xは技適付きESP-WROOM-02と同じコアチップESP-8266EXを使っています。ESP-12xの代わりにESP-WROOM-02を搭載してもNodeMCUが動くのではないかと実験したところ,予想どおりうまく動作しました。以下にNodeMCUにESP-WROOM-02を搭載する方法をレポートします。

    nodemcu-1

    NodeMCU V3 (LoLin)

  2.  調達
    1. NodeMCU(中華品)
      Aliexpress:300円〜400円くらい Aliexpress NodeMCU V3 検索
    2. ESP-WROOM-02(技適付き)
      スイッチサイエンス:864円秋月電子:550円Aitendo:580円
      Aliexpress:400円くらい 
    3. ESP-WROOM-02ブレイクアウトボード
      スイッチサイエンス:162円秋月電子:120円Aitendo:120円
      (ESP-WROOM-02の端子に直接リード線をハンダ付けできる方は不要)
    4. 秋月のESP-WROOM-02 DIP化キットはESPとブレクアウトのセットで650円(これを使う場合は2,3は必要ない)
  3. 準備
    1. NodeMCUの動作確認
      ・ドライバをインストールする。
      安価なNodeMCUにはUSBシリアルチップにCH43xが使われています。CH43xの署名付きドライバは次のサイトからダウンロードできます。
      http://www.wch.cn/download/CH341SER_ZIP.html
      ・NodeMCUを動かす
      中華NodeMCUに搭載されているWiFIモジュールには「技適」が付いていません。そのまま電源(USBポート)に接続すると不法電波の発射==電波法違反となりますのでNodeMCUをアルミホイルで包み電波を遮蔽(電波シールド)してUSBポートに接続します。
      注意:NodeMCUを直にアルミホイルで包むとピンが短絡してパソコン等にダメージを与えるので必ずNodeMCUはビニール袋に入れて絶縁しておきます。

      nodemcu-b

      ビニール袋にいれて絶縁する

      nodemcu-c

      アルミホイルで完全に包む

      ・NodeMCUの動作確認
      シリアルターミナルまたはArduino IDEを起動してATコマンドに応答があれば動作OKです。具体的な方法はWebを検索してください。

    2. ブレイクアウトボードにESP-WROOM-02をハンダ付けします。
  4. 製作(NodeMCUの改造)
    1. WiFiモジュールESP-12xを外します。
      基板とモジュールの隙間にカッターの刃を押し込んでハンダ付け箇所を加熱し,刃をコネてモジュールを徐々に浮き上がらせハンダ付け箇所を切り離して行きます。
      WiFiモジュールは使いませんので熱的・機械的に破壊してもかまいません。モジュールがハンダ付けされている基板のパッド(ランド)が剥がれてもかまいません。パッドは使いません。モジュールは3辺がハンダ付けされているので専用工具無しできれいに外すのは無理です。大胆に力技でESP-12xをもぎり取ります。

      カッターの刃を隙間に差し込む

      カッターの刃を隙間に差し込む

      パッドが剥がれても気にしない

      パッドが剥がれても気にしない

    2. NodeMCU基板にホットボンドを盛ってブレイクアウトボードまたはESP-WROOM-02単体を接着しますが,NodeMCU基板のパッド,ビアと接触しないようにホットボンドは多めに盛って基板とブレイクアウトボード等のクリアランスを2〜3mm確保します。

      ホットボンドを多めに盛る

      ホットボンドを多めに盛る

      2〜3mmクリアランスを取る

      2〜3mmクリアランスを取る

    3. 表に従ってNodeMCUのPIN(部品面側)とブレイクアウトボードの端子をリード線で接続します。
      ステップ1を終えたら,USBポートに接続しシリアルターミナルまたはArduino IDEを起動してATコマンドに応答することを確かめてステップ2に進み全端子を配線して完成させます。

ステップ1

ブレークアウト
信号名
ESR-WR00M-02
単体ピン番号
NodeMCU
ピン名称
備 考
3V3 1 3V
GND 9, 13, 18 G
EN 2 EN
RST 15 RST
IO0 8 D3
IO2 7 D4
IO15 6 D8
RXD 11 RX (またはD9)
TXD 12 TX (またはD10)

ステップ2

ブレークアウト
信号名
 ESR-WR00M-02
単体ピン番号
NodeMCU
ピン名称
 備 考
IO16 17 D0
IO05 14 D1
IO04 10 D2
IO14 3 D5
IO12 4 D6
IO13 5 D7
TOUT 16 A0
nodemcu-5

完成

参考1,NodeMCUピンアサイン

nodemcu-pin

注意
SD3〜CLKの信号はESP-WROOM-02にはありませんので
ESP-WROOM02搭載ボードはNo Contactとなります。

参考2 ESP-WROOM-02単体を貼り付けて配線しても良い。
nodemcu-6

修正 2016.09.05 12:25
初出 2016.09.05 01:23

蛇足
技適なしのWiFiモジュール使用は電波法違反になるので,技適無しESP-12x搭載のNodeMCUを動作試験を行うときアルミホイルで包みました。こうすれば,電波法並びに関連諸規則の許容範囲内に電波の発射を抑止できます。ここまで厳重に電波発射を抑止するのには理由があります。私は電波の種類,周波数,電力等に何らの制限が無く技術操作ができる無線従事者免許を保有し業務に従事しています。数百円のWiFiモジュールでの電波法違反により,この免許を失効させる訳には行かないのです。

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